ごあいさつ
セルフ・キャリアドック
セルフ・キャリアドックは、中小企業には投資対効果があるのか? |
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「セルフ・キャリアドック」とは、従業員のキャリア形成における“気づき”を支援するために、年齢、就業年数、役職などの節目において、従業員が定期的にキャリアコンサルティングを受ける機会を、企業が設定するしくみのことです。
セルフ・キャリアドックって何? |
厚生労働省は、「セルフ・キャリアドック」は、定期的なキャリアコンサルティングとキャリア研修などを組み合わせて行う、従業員のキャリア形成を促進・支援することを目的とした総合的な仕組みのことと説明しています。
また、定期的なキャリアコンサルティングとキャリア研修などを組み合わせて行う、従業員のキャリア形成を促進・支援することを目的とした仕組みのことと、多くの方が説明されています。
確かに、経営者の皆さんは、人手不足もあり、生産性をあげるために、研修や能力開発、さらには多様な人材を雇い、多様な組織を作ることは、必要と理解されています。
しかし、実際のところ、「セルフ・キャリアドック」という言葉を、特に中小企業の経営者の方は、聞いたことがあるのでしょうか。また、「セルフ・キャリアドック」は導入することで、どんな成果が期待できるのでしょうか。
政府が発行する資料では理解しにくいところがほとんど |
まず、「セルフ・キャリアドック」が登場した経緯を整理します。
政府は、2015年6月30日に閣議決定された「『日本再興戦略』改訂2015」において、雇用制度改革・人材力強化のための施策の一つに、「セルフ・キャリアドック」の導入・促進を盛り込みました。その背景について、同プランでは「経済社会環境の変化に先手を打って対応していくための労働市場インフラとして、働き手が自らのキャリアについて、主体的に考える習慣を身につける環境を整備することが重要である」と切り出しています。
具体的には、「定期的に自身の職務能力を見直し、今後、どのようなキャリアを歩むべきかを確認した上で、身につけるべき知識・能力・スキルを確認する機会――『セルフ・キャリアドック』を整備する」としています。
2019年から「セルフ・キャリアドック普及拡大加速化事業」として、最初の実施費用を国が補助することで導入を促進しています。最初ということは、二回目以降継続して実施することが求められています。
これらの施策は、はたして企業が導入効果を感じられるのでしょうか。
セルフ・キャリアドックの狙い |
「セルフ・キャリアドック」の「ドック」は、人間ドックのドックと同じ意味です。体の健康診断と同じように、従業員に自身のキャリアの定期検診を受ける機会を整備・提供し、キャリア形成に関する従業員自らの課題認識や、キャリアプランの作成、見直しを支援するのが、セルフ・キャリアドックのねらいです。
しかし、本当にそれだけで、たへんそうな仕組み「セルフ・キャリアドック」を実施するのでしょうか。
確かに、企業にとっても、従業員にとっても、メリットがあると謳われています。しかし、経営者からみると、たかがそれだけのために、社をあげて実施するべきものか、疑念が残ります。
企業として本当に取り組まなければならないことは、現在の経営の中で表面化している問題点を解決することです。
取り立てて、従業員個人に対処することのみならず、人材維持、保持、定着といった人事領域の課題を解決、従業員間の対話促進、仕事の意味を付与し、仕事の価値を提供することを「セルフ・キャリアドック」の導入で取り組むことにあります。
その結果、経営の問題を解決することで、企業にも従業員にも価値がある仕組みとして推進されるわけです。人に関わる課題は、山ほどあります。どのテーマから取り組むか、企業の業種、業態によって変わります。
参考資料
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